黒木あるじ実話怪談シリーズ第5弾。「震」「痕」「叫」「畏」に続く今作では、一味違う怪談が披露される。600話もの怪異を書いてきた黒木の元に、今になってその続報が集まってきたという。「そう簡単に終わらせないぞ」となにかに宣言されているかのように-。それら怪異の後日譚を中心にした34編を収録。自室からの不審火、その驚愕の理由とその後「敷居」、封印せざるを得ない怪談がある、理由は…「鼻血」、身近な人がことごとく不幸になる女の話を語ると…「首輪」、家に纏わる因業を調べるが、それが新たな怪異を呼ぶことに「奇穴」など。重なり連鎖していく底知れぬ恐怖を、この本を手に取ったあなたは体感するだろう。しかし怪異は伝播するゆえ、巻き添えを食うかもしれない。心して読まれよ。