エッセイスト、画家であり、ワイナリーオーナーでもある玉村豊男氏が、写真とエッセイで綴る、日本に見つけた南仏プロヴァンス流田園生活の日々。
1991年夏、玉村夫妻は長野県東部町(現、東御市)の里山の上に引っ越しました。思わず息を呑むほどの大自然の眺望は、まさに「ヴィラVILA=荘園の館」「エストEST=(ここに)在る」で、二つの言葉が合体した瞬間、夫妻の「対の棲処」は決まったのでした。翌年にはぶどう栽培を始め、日本を代表する銘柄の一つである「ヴィラデストのワイン」へとつながります。この本は、自然の中での暮らしに美を求め、多くの人々と関わってきた著者の、四半世紀に及ぶ営みの記録です。