• Author畑野智美
  • Publisher文藝春秋
  • ISBN9784163909080
  • Publish Date2018年10月

神さまを待っている

誰にも「助けて」と言えない。

圧倒的リアリティで描かれる貧困女子の現実。





文房具メーカーで派遣社員として働く二十六歳の水越愛。

派遣期間の終了とともに正社員になるはずだったが、

会社の業績悪化で職自体を失う。

失業保険を受けながら求職活動をするがうまくいかない。

家賃よりも食費を選び、ついにホームレスになってしまう。



漫画喫茶に寝泊まりしながら日雇いの仕事でお金を稼ぎ、

また前の生活に戻ることを目指して日々をやり過ごす愛だったが、

同じ境遇の女性に誘われ「出会い喫茶」に行くことで、自意識が揺らぎはじめる。

生きるために「ワリキリ=売春」をやるべきなのか。

ここまで追いこまれたのは、自己責任なのだろうか。



普通に大学を卒業し、真面目に勤めていた女性が、

またたくまに貧困に呑み込まれていき、抜け出せなくなる。

貧困女子に必要なのは、お金だけなのか?

自らの体験をもとにした、著者渾身の長篇小説。

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