著者は戦前昭和から、日本にいる限り、夏の数ヶ月を信州の高原で過ごした。そして堀辰雄や立原道造に始まり、中村真一郎や福永武彦、中野好夫、朝吹登水子、辻邦生、岩波茂雄、臼井吉見、丸山眞男、武満徹など、多くの人々との出会いを愉しんできた。その70年に及ぶ交友を回想し、「連想によって人から人へ移り、気分によって風景から風景へ彷」った航跡を綴った随筆集。