本書のために著者が自らつけたコピーは「ポップ・カルチャーは、世界のうつに風穴を開ける」。9・11以降、2000年代を覆った閉塞感の中で、パリやバンコクへと飛び、国内では菊地成孔のジャズや宮藤官九郎のドラマを追い続けたシリーズ最終作。セミ・フィクション「エロス+満腹」、下井草秀とのユニットで豪華ゲストを招いた「文化デリックのPOP寄席」など新境地もあり。