• Author甲野善紀 土田昇
  • Publisher剣筆舎
  • ISBN9784910083001
  • Publish Date2020年2月

巧拙無二 / 近代職人の道徳と美意識

事理一致の近代職人に学び、現代の日本人が失いつつある職業文化の精髄を掘り起こす。
「見える化」ばかりを追い求め、「出来る化」が置き去りにされている昨今――。
近代には、先達から技術と理論を受け継ぎ、さらなる高みを体現した職人たちが存在した。
彼らが仕事へ注いだ心血は、同時に自らの生命をも高みへ導いただろう。
その仕事振りは、今の世に言う「ワーク・ライフ・バランス」を根本から揺るがすものだ。
しかし、仕事と生命を相即不離とした職人たちは、有形無形の文化的財産を遺している。
一体、我々は次世代に何を残せるというのであろうか?
千代鶴是秀や長谷川幸三郎、嶋村幸三郎、伊藤宗一郎、野村貞夫ら、鍛冶屋や鉋台屋、大工など、知る人ぞ知る名匠たちの超絶技巧を伝えるエピソードに内包された、近代職人の道徳や美意識、仁義、矜持を、武術研究者・甲野善紀と、土田刃物店三代目店主にして、伝統木工具目利き人・土田昇という、異業種の奇才ふたりが語り尽くす。
働き方を変えるのではなく、生き方そのものを変えてしまう、現代人にとって真に貴重な対談。

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