スミスとマルクス等の古典研究に沈潜し、その深い思索と独得の文体とあいまって経済学を学ぶもの必読の現代の古典として定評ある名著。 目次 序説 古典研究の現代的課題と基準 一 古典研究における二つの潮流と問題点 二 歴史の科学としての古典経済学 三 基礎過程と理論構造 四 古典経済学における段階規定 前編 経済学の生誕──旧帝国主義批判としての『国富論』── 一 あたらしい時代、あたらしい科学 二 スミスにあたえられた問題 三 経済学の成立とその基調──ホモ・エコノミクスと「見えざる手」── 四 旧帝国主義批判としての『国富論』 附論 スミス経済学の地盤──イギリス重商主義とその解体── 後編 『国富論』体系分析 一 『国富論』における市民社会の概念と分析視角 二 分析の基礎──分業論 三 商品把握 四 資本と労働──剰余価値把握── 五 資本の蓄積と再生産の理論 一──ケネーからスミスへ── 六 資本の蓄積と再生産の理論 二──ケネー純生産物の範疇の批判と古典派蓄積論の確立── 補論 スミスとマルクス──歴史認識の問題── あとがき 増補版 あとがき