昔からある「むら芝居」や「素人歌舞伎」だけではない──。宝塚のコピー劇団や女子校のミュージカル、学習塾の演劇祭、高齢者による演劇、大阪・釜ヶ崎の住人による紙芝居劇団など、現在のアマチュア演劇の活動は非常に多様化している。今日各地で活動する、さまざまな劇団や演劇集団の実地調査をもとに、地元に密着した市民演劇の活動、地域社会や行政との関係を明らかにし、芸術と社会の新しい結びつきをさぐる。1970年代まで勢いのあったアマチュア演劇はどのように変貌したのか。