「幸福とは何か」。哲学は、このシンプルにして解きがたい問いから始まり、その問いに身をもって対峙したのがストア派の哲人たちであった。ギリシアからローマにいたる西洋古代哲学の系譜をおさえつつ、エピクテトス、セネカ、マルクス・アウレリウスらのゆたかな言葉から、〈生きること〉としての哲学を手繰りよせる。