歴史をどう語るのか。こぼれ落ちた断片の生が、大きな物語に回収されないように。戦争体験者の言葉、大学生への講義、語り手と叙述……。研究者である自身に問いかけながらの試行錯誤と、思索を綴るエッセイ。【目次】プロローグ ぎくしゃくした身振りで1章 パンデミックの落としもの2章 戦争体験の現在形3章 大学生の歴史学4章 一次史料の呪縛5章 非人間の歴史学6章 事件の背景7章 歴史と文学エピローグ 偶発を待ち受ける