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  • Author小津夜景
  • Publisher書肆侃侃房
  • ISBN9784863855526
  • Publish Date2022年11月

花と夜盗 / 句集

英娘鏖
はなさいてみのらぬむすめみなごろし

現世(うつしよ)のカオスにひそむ言葉の華麗な万華鏡(ミクロコスモス)
────谷川俊太郎

『いつかたこぶねになる日』などエッセイでも活躍する俳人・小津夜景。
田中裕明賞を受賞した『フラワーズ・カンフー』に続く6年ぶりの第二句集。
【収録句より】
漣が笑ふいそぎんちやくの朝
〓生(あ)れて死んで愛してゐた時間
莨火(たばこび)を消して裸足の身を焦がす
香水のちがふ白河夜船かな
パピルスや死後千年の音階図
君の瞳(め)を泳ぐおらんだししがしら
かささぎのこぼす涙をおつまみに
露実るメガロポリスよ胸も髪も
逃げ去りし夜ほど匂ふ水はなく
後朝のキリマンジャロの深さかな

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