月・鶯・ほととぎす・梅・桜・風・雨・涙・こころ・露・雪…、古典詩歌に現れ、日本人の美意識の規範となった19の《ことば》をとりあげ、そのイメージがどのように形成されたかを明らかにする。日本の詩歌のことばは、古代以来、中国の詩文の影響下にあったが、その受容と展開の実態を《和漢比較的》な視点で解説する。表現の実例として掲げられる古典詩歌の引用には、すべて現代語訳を付し、出典を明示した。