ここに集録された恐怖譚は開けてはいけない扉を開いてしまっている。結果、つまらない日常の不安や不満を、副作用がたっぷりある実話が忘れさせてくれるのか…それともささやかな幸福感も骨の髄までしゃぶりつくされそうな実話が吹き飛ばして眠れぬ日々が続くのか…いずれにしても開いた扉から真冬でも冷たい汗をかくような体験談が忍び寄ってくる。