江戸時代は17世紀の後半にいたって笑話集がさかんに刊行されるが、その背景には笑話を愛好する町人階層の活発な創作活動、プロの話芸者による口演興業の盛行があった。本書はこの時期に成った笑話集のうちから笑いの純度の高い作品として『当世手打笑』『当世はなしの本』『軽口御前男』など5種を選び詳注を付したものである。