明治の日本が生んだ天才宗教哲学者清沢満之は、一五歳で真宗の得度を受け、東京大学で哲学を学び、宗門改革運動を主導しつつ、四〇歳で生涯を閉じた。西洋哲学を媒介させて宗教に到達しようとし、ついに独自の「精神主義」を構築した稀有な宗教家の思想を、現代思想の視点から編集し、平易な現代語訳で二一世紀に甦らせる。