西原無量は、天才的な若き遺物発掘師。上秦古墳での発掘調査中、文化庁のエリート職員となっていた幼なじみの相良忍と約十年ぶりに再会するが、その夜、発掘を主導していた三村教授が死体で発見される。その死には、上秦古墳から無量が発見した"蓬莱の海翡翠"と呼ばれる緑色琥珀が、大きくかかわっているらしい。しかも忍らしき男が、その殺害現場から立ち去るところを目撃されていて-。