悪へと向かう人間の衝動を愛と道徳の創造力へと転じる「秘儀」とは?苦悩と歓喜の神「ディオニュソス」の精神を高らかに肯定、解放したプラトン、ニーチェの哲学、そして孤独な魂の救済を模索したリルケ、ノヴァーリス、ヘッセの文学を精緻に読解。彼ら哲人・文人の知恵の言葉とともに、生命にひそむ破壊衝動を、芸術と感覚の教育を通じて「共に生きようとする意志」に育てようとしたシュタイナー思想の核心を平易に解きあかす。