王位を継ぐ代わりに、祖国解放の独立運動に身を捧げたクォンデ。革命家ファンボイ・チャウとの運命的な出逢いによって、一九〇六年日本を訪れる。犬養毅や玄洋社の頭山満、新宿中村屋相馬愛蔵・黒光夫妻ら、留学生を支えた日本人との交遊、そして満州国建国に奔走したアジア主義者大川周明、松井石根の暗躍-。「僕らの王子は日本に殺されたようなものなのに、どうして日本人は誰もそのことを知らないのですか」ひとりのベトナム人留学生の呟きに導かれ、日本に憧れて翻弄されつづけた王族の数奇な生涯が鮮烈に甦る。
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