イシュトヴァーンは、圧倒的な軍勢を誇るクム軍を相手に、小勢ながらも敵の意表をつく巧みな戦法をもちいることで、善戦していた。勝利を疑わずにいたクム軍だが、数の優位を活かせないまま、イシュトヴァーンの作戦にしだいしだいにその数を減らされていった。劣勢を挽回しようとするタリオ大公は、総力戦をいどもうとするが…。ゴーラの命運を賭けた宿命の戦いは、戦場を血に染めて、いまや終局を迎えようとしていた。