16世紀の朝鮮王朝時代。庶出のホジュンは時の身分制度により、賎民と位置づけられていた。人並みに身を立てることを望めない人生を悲観し、無為に日々をすごしていたある日、ホジュンは流罪となった高官の娘と恋に落ち、母と恋人を連れて逃げるように山陰へ移り住んだ。そこで、柳義泰なる名医と出会い、数奇な運命の歯車がすこしずつ変わり始める。後に朝鮮一の医者と呼ばれる男の青年時代が、いま切り拓かれてゆく-。