「反発し、逸脱し、反抗することにこそ青春の証しがある」-19世紀から20世紀にかけての若者の行動や態度に対する期待や不安が生み出す表象や諸制度、そしてそれに順応したり反抗したりしながら独自に形成されていく若者文化の登場。本書は若者をめぐる社会史・歴史社会学的研究の基本的な共通認識に立つ教育学研究者が、日本・ドイツ・フランス・アメリカのそれぞれの社会的文脈における逸脱と教育の諸現象を具体的に観察しながら、若者の新しい行動様式のあり方を従来とは異なる角度から再検討した興味深い取組み。