著者のいう「入門書」とは、原典を理解するための補助をめざして書かれた本のことではない。著者はそれを「手引書」と呼んで、区別する。ある分野やことがらを対象に、一般の読者向けに、平明な文章で書かれているというのは無論のことだが、「入門書」はその書物自体が一個の作品となっていなければならない。それは思いがけない発見にみち、読書の歓びを与えてくれるだろう。各分野の厳選された入門書を紹介する画期的な読書案内。