• Author池波正太郎
  • Publisher集英社
  • ISBN9784087483819
  • Publish Date1995年12月

天城峠

修善寺から下田行のバスに乗り、季節はずれで客もない温泉場をいくつも抜け、湯が島を越す…。若い頃、放埒がもとで妻子と別れた、芝居の裏方の録太郎は、若い役者啓三と一泊旅行。病弱の録太郎に若者のような明日はない。来し方行く末に想いを馳せながら、録太郎は最後の煙草に火をつけた…。表題作ほか池波文学の原点ともいうべき気迫に満ちた未刊行初期短編6編。

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