洋画家宅から出火し、療養中だった画家が逃げ遅れて焼死した。出火の原因は三人の幼稚園児たちの火遊びによるものと思われた。それから二十六年、きまって五のつく日に現れる放火魔、後を追う刑事、パトロールを続ける消防員、三人は意外な形で再会をとげることになる。やがて殺人事件が起こるが、その裏には-。「Kiss of Fire」として翻訳され世界各国でベストセラーとなりながら、国内では入手困難となっていた幻の傑作、ついに文庫化。