「おれ、時雨と友達になれてほんとに良かった」
古都・金沢の暗がり坂にある古道具屋・蔵借(くらがり)堂は、妖怪たちの古道具――古“妖”具を取り扱う不思議なお店。店主を始め、店員も実はみんな妖怪だった!
転校生の葛城汀一は、普通の人間ながらそこでアルバイトしている。クラスメイトで、実は唐傘の妖怪である時雨や汀一が好意を寄せる亜香里たちとともに驚きの毎日を過ごしていた。
南国から金沢にやって来た双子の妖怪・ニライとカナイ。彼らは蔵借堂に用があるという……。
オープンキャンパスで出会った大学院生に呪具にまつわる相談を受けたり、時雨のふるさとである山奥の廃寺に汀一と二人で里帰りすることになったりと、怪異に巻き込まれていく。
そして、蔵借堂のルーツとなる”最古の付喪神”の存在が明らかになるとき、シリーズ最大の危機が汀一たちを襲う――。
『絶対城先輩の妖怪学講座』著者がおくる、ほっこり温かく、ちょっぴり切ない妖怪の日常系事件簿、感動のクライマックス!