ファンタジー文学は空想への逃避ではなく、時に現実への挑戦ですらある。それは妄想ともつくり話とも違う。すぐれたファンタジー文学は、読み手自身のファンタジーを呼び起こし、何らかの課題をもって読み手に挑戦してくる-。心理療法家が、ストー、ゴッデン、リンドグレーン、ギャリコ、ピアス、ノートン、マーヒー、ル=グウィンの名作を読む。