日本人の文化と歴史の深層を掘りおこした民俗学の巨人柳田国男が第1線の知性たちと語りあった興趣豊かな対談集。マレビトをめぐる折口信夫との著名な対談「日本人の神と霊魂の観念そのほか」など、戦中戦後にかけて発表された9編を収める。柳田国男の人と思想を理解するうえで恰好の入門書であるだけでなく、米や脳死問題など今後の日本文化論を展望する視座として欠かせない貴重な資料である。