• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2155

1.右下肢切断から自賠責5級5号を残す9歳女子の後遺障害逸失利益をセンサス男女計全年齢平均を基礎収入に算定し、中学卒業までの水泳用義足の必要性を認め、母親の固有慰謝料を150万円と認定した 2.自賠責10級左足関節機能障害及び同9級左拇趾~第5趾機能障害の併合8級後遺障害を残す59歳男子の可動域測定は恣意的に可動域を限定的になしえる余地があることから検査結果には重大な疑義があると12級左足痛を認定した 3.停車中に追突された30歳代男子主張のTFCC損傷による12級13号左上肢関節機能障害は左手関節に傷害が生じる程度の外力が加わったとは認め難く、本件事故以外の要因の可能性等から本件事故による後遺障害の残存を否認した 4.車両重量約10分の1のY車両に追突され自賠責14級9号後頸部痛等を残す54歳男子Xに加わった衝撃は軽微で経年性の頸椎変性の影響は否定できないと本件事故による治療期間を事故後約4ヶ月と認定し後遺障害の残存を否認した 5.有職主婦主張の14級9号右下腿内側及び左肩痛等は将来において回復が困難と見込まれるとはいい難い等から後遺障害の残存を否認し、接骨院施術費の6割につき本件事故と因果関係のある損害と認定した 6.青信号交差点を自転車で直進中に赤信号進入自転車に衝突され約6ヶ月半通院し14級腰部痛等を残したと主張する68歳男子生活保護受給者の本件事故と因果関係のある治療期間を1ヶ月と認定し後遺障害及び休業損害の発生を否認した 7.16歳女子主張の事故後の下顎骨左側偏位による咬合異常等は事故当日及び翌日に受診した病院でも頭部又は顔面の受傷を訴えていない等から本件事故と歯科治療との因果関係を否認した 8.停車中に被告中型貨物車に追突され頸椎捻挫等の傷害を負い6日後に死亡した51歳男子Aは本件事故によって大動脈の創が生じ心タンポナーデを引き起こして死亡したと本件事故との因果関係を認め2割の素因減額を適用した 9.信号のない丁字路交差点での一時停止路から右折進入原告乗用車と右方からの直進飲酒及び時速46㌔㍍超過の被告乗用車の衝突で原告車の過失を4割と認定した 10.第2車線を走行中に第1車線から進路変更してきたY乗用車にドアミラー同士を接触されたとするX乗用車はY乗用車との接触を回避して進行することは可能だったとXの一方的過失を認定し本件接触によるYの責任を否認した 11.信号交差点で原告乗用車にY運転とする被告乗用車が衝突した本件事故はYと同乗者Zが意を通じてZの飲酒運転の事実を隠すためにYが被告車を運転していたことにした等からYが被告車の運転者であったことを否認した 12.自賠責保険が失効している被告乗用車と自動車共済契約を締結している乙共済の責任範囲となる損害賠償額は政府保障事業の填補額50万8,248円と法定限度額の120万円との差額を原告の損害元本額から更に控除した2万8,915円と認定した 13.保険契約者のB会社は初回保険料を払込期日の属する月の翌々月末日までに支払っていないことから乙損保は初回保険料領収前に発生した本件事故の保険金支払責任を負わないとし、乙損保の不払特約主張による信義則違反も否認した 14.40歳代男子原告がジャガーを運転中に川に転落して全損になったとする車両保険金等の請求は事故の発生に関する主張は不自然かつ不合理な点がある上、多数の保険金請求歴や自動車付保に関する不自然さ等からも原告の故意事故を推認し請求を棄却した

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