光をもとめて 「父親も雨で濡れるが/漆黒のなかに光を掲げる/フランツ・Kの横顔をして」 (「部屋に雨が降り注ぐ」)。 透明な光の波にゆらめく、魂を離れないいつかの風景や人影。 終わらない旅の途上で、この星に降りた沈黙に耳を澄ませる。4年ぶりの第2詩集。 装画=佐々木良枝