明治20年の初冬。開拓期の北海道で暮らす老猟師・二瓶は、アイヌの古老から「銀色の毛並みの巨大な体躯の狼が生き残っている」という話を聞き、愛犬・疾風を伴に出立する。「銀狼」と名づけたその狼を目指して山に分け入った二瓶は、「銀狼」のものと思われる足跡を発見する…。猟師と狼の知恵比べ、生死を賭けた駆け引き、そして、激闘-。人間と獣の枠を突き抜けた崇高なる数日間。