幸福はどこからくるのか、逆境におちいったとき、どう立ち向かえばよいのか──古代から、多くの思想家たちがこの問いに答えようとしてきました。 本書は世界の10の「偉大な思想」を心理学の知見に照らし合わせて吟味し、現代の心理学から何が言えるかを探求した本です。もちろん幸福とはこれだ!という明快な回答が用意されているわけでも、こうすれば幸福になれる!という方法を授けてくれるわけでもありませんが、科学的に裏打ちされたヒントが数多く詰まっています。また人間の心には意識ではコントロールできない部分があること、社会生活における返報性(目には目)の心理学的本質がズバリと述べられて、心理学初学者のテキストとして読んでも大いに楽しめ、役立つ本です。