相対論ほど、それを理解するための予備知識が少ない理論もめずらしい。相対論の考え方を理解するのに中学生以上の数学はいらない。物理の予備知識もほとんどいらない。基本となる原理は相対性原理と光速度不変の原理のたったの二つだけである。この二つの原理の核心さえつかめば相対論はむずかしくない。本書では、特殊相対論を中心に解説し、アインシュタインの生涯や科学と社会の関係についても考えた。