新たな協調的平和秩序の安定に貢献する「平和憲法」像を追求するためには、これまでとは異なる「方程式」が必要となるのではないか。本書は、冷戦構造崩壊後の安全保障アーキテクチャーの再構築を急ぐヨーロッパの中で、第二次大戦までの歴史に根ざしたドイツの国内制度としての基本法が、従来の軍事抑制的「冷戦型平和憲法」から、解釈改憲を経て、新たな「ポスト冷戦型平和憲法」に脱却する過程を追いながら、前述のような方法論を模索する