10年、4回目を迎えた大地の芸術祭。365のアートが煌めく里山。760km2にわたる広大なこの土地には、お年寄りの笑顔と、都市の人びとにとっての「新しい故郷」があった。協働の喜びがつくった魅力は、越後妻有を飛び出して世界とつながる。
大地の芸術祭の作品に感じられるのは、ある開放感です。美術作品は展示空間+作品という通念をくつがえし、大地の芸術祭は「脱芸術」の方向に向かっている。
————中原佑介(美術評論家)
「大地の芸術祭」は、アートを通じて未来の“希望のムラ”を構想する社会運動である。一昔前であれば、それは“革命”と呼ばれたものかもしれない。
————太下義之(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 芸術・文化政策センター)
【主な内容】
《里山とアート》2006年大地の芸術祭の全作品・イベントを美しい写真で紹介。
《対談/シンポジウム/座談会》
●対談 建築と美術の共生——五十嵐太郎×北川フラム
●シンポジウム「越後妻有と農業の未来」——舞踏家・森繁哉&越後妻有在住の5名
●座談会 メディアから見た、大地の芸術祭——田中三蔵(朝日新聞)、小川敦生氏(日本経済新聞)、田島徹(NHKエデュケーショナル)ほか