2016年7月7日、昭和を代表する「才人」が逝った――。
永六輔、享年83。本名、永孝雄。
ラジオ・テレビ番組の演出、作詞家、ラジオパーソナリティーなど多彩な才能で知られた。
逝去から1年。
長女が10年におよぶ笑いあり・涙ありの介護の日々を、初めて綴る。
「世に知られた〝六輔〓としてしか存在しなくなってしまったように思える父を、
〝孝雄〓だった父として少しでも自分のほうへ引き戻すことができるのではないかと思った。
自分自身の精神安定のためにもそうしなければ、と思った。」(本書はじめに より)
タレント「六輔」と父「孝雄」の間で揺れていた長女が、介護を通じて初めて真正面から向き合った父と娘の物語――。