先代小さんの門下になってから、5代目を襲名するまでを、笑いと涙で綴った半生の記。徴兵、二・二六、満州派遣、仏印派遣、敗戦、捕虜と、歴史の波に翻弄されながらも飄々と生き抜いた著者の昔がたりは、長編落語をたっぷりと味わったような充実感に溢れている。落語ファン、小さんファン、必読の書。