「毎日毎日ヤなことばっかり…。いっそのこと、こんな世界、壊れちゃえばいいのに」-夏休みに入ったばかりのお台場で、中学1年生の未来はそう思った。弟の悠貴に付き合わされロボット展を見にきていた未来だったが、はしゃぐ弟を横目に、反抗期真っ盛りの未来は退屈だったのだ。その瞬間、突然地面が激しく揺れた。東京を襲ったのは、未曾有のマグニチュード8.0の海溝型大地震。連絡橋は崩れ落ち、東京タワーは倒壊-一瞬にしてすべてが変わった東京。未来は悠貴の手をひき、お台場で出会ったバイク便ライダー・真理の力を借りながら世田谷にある自宅へ向かう。果たして3人は無事に家へ帰ることができるのか…。地震大国・日本-今、関東大震災を超えるM8.0の地震が東京を襲ったら…。膨大な取材データと関係者へのインタビューを基に、大地震の恐怖、極限状態での人と人との絆を描く、感動のスペクタル小説。