ある日、友人がお茶の水の聖橋の上で言った。「ああ、メコン川の夕陽が見たい」。それから一〇年経ち、彼女は本当にヴェトナムで職を見つけた。さらに一年後、まさか私まで旅行記を書くためにヴェトナムを訪れるとは…。不思議な運命と新鮮な出会い。自由に、気ままに、時には危険も辞さない珍道中の数々。田口ランディのデビュー作。