小さな谷川の底を写した2枚の青い幻燈-耳を澄ますと、小さな2匹の兄弟の蟹の無邪気で可愛らしい会話がすぐそこに、聴こえてくるようではありませんか。水が奏でる青い調べのように、ひとひらの花びらの一瞬の舞いのように、馨しい香りの夢のように、どこまでも透明で淡い幻想が水底で揺れています。宮沢賢治の世界を新進気鋭の遠山繁年がみごとに描いた1冊です。
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