我が国の伝統的労働着である「仕事着」は私たちの衣生活のなかで大きな部分を占めるものとして、また各地域ごとに特色ある姿を示すものとして、民俗学をはじめ、家政学、あるいは民具研究、服飾史研究など、さまざまな分野から関心がもたれてきた。本研究では昭和59年・60年の2年度にわたり「仕事着」の地域性をテーマに従来の研究成果の地域ごとの整理と調査、各地の博物館・資料館における「仕事着」の収集状況の調査、収蔵資料から見た地域の「仕事着」の特色把握をおこなった。本報告書はその成果をまとめたもので、昨年刊行した『仕事着-東日本編』に続くものである。