なぜ、日本のオープンイノベーションは
“掛け声倒れ”に終わるのか?
硬直したクローズドな組織を変える処方箋
いま、日本企業の間ではオープンイノベーションの機運が高まりを見せています。
企業は成熟した市場の中で、自社が持つアイデアや技術だけに頼る「自前主義」の開発では新たなニーズを開拓できず、成長が限界に来ています。そこに、デジタル技術の大きな発展により、従来の常識を覆す全く新たな手強いライバルが次々に誕生しはじめました。
タクシー業界におけるUber、ホテル業界における宿泊予約サービスAirbnb、テレビ・映画業界におけるNetflixといった企業がその代表といえるでしょう。
こうした中、大企業はベンチャー企業や大学といった社外から新たなアイデアを取り入れ、社内を活性化することを目指すようになってきました。この取り組みこそ、オープンイノベーションと呼ばれるものです。海外の企業は既にオープンイノベーションの取り組みを始めています。
ただ、残念ながら日本企業の多くはこの動きから取り残されています。新たなチャレンジに対する組織の許容度が低い、トップの強いリーダーシップが見えにくい、ベンチャー企業を目利きできる人材が不足している、外との連携のノウハウが乏しいなど、課題が山積しています。
日本の企業が停滞感を打ち破り、イノベーションを起こすには、オープンイノベーショ
ンへの取り組みはもう待ったなしです。こうした状況に危機感を持った中堅や若手の社員が立ち上がってオープンイノベーションに動き出す萌芽が見え始めています。
本書は、ベンチャー企業支援とともに、大企業のオープンイノベーションによる新規事業創出支援で最先端を行くトーマツ ベンチャーサポートによる、オープンイノベーション実現のためのハンドブックです。実際のケーススタディーを多数収録し、取り組みを成功させるためのポイントを詳しく解説します。
≪主な内容≫
Chapter1 日本企業のオープンイノベーションはなぜうまくいかないのか?
Chapter2 オープンイノベーションを受け入れる土壌づくり
Chapter3 オープンイノベーションの仕組みを構築する
Chapter4 オープンイノベーションの仕組みを軌道に乗せる
Chapter5 ベンチャー企業とうまく連携する
Chapter6 取り組み始めた業界の現状を知る