なぜ、失敗するのか?―「結論」よりも「プロセス」を問え!重要な決断が下された後で、どうにも腑に落ちない思いを抱いたことがないだろうか。「どうして、あの時、あんなバカな決断をしたのだ?」と。なぜ、判断を誤ったのか。なぜ、決めたことが実行されないのか。さまざまな局面で人が直面する、迷いや不安、組織の壁、錯綜する情報、議論の迷走…。世界の不確実性を前に、それでも必死に「答え」を見出そうとする努力は、しかし、必ずしも報われるとは限らない。―真に重要なのは、意思決定の「結論」ではなく「プロセス」なのである。ケネディの誤算、エベレスト登山隊の悲劇、ジャック・ウェルチの改革、コロンビア号の惨事、ノルマンディー上陸作戦…。ビジネスだけでなく、多種多様な分野の事例研究によって著者が到達したのは、人間性の本質に迫る、透徹した洞察である。本書で示される「成功する意思決定プロセス」の条件と、「意思決定の4C」をはじめとする実践的なガイドラインは、リーダーやマネジャー勿論、組織に関わるすべての人に多大な示唆をもたらすに違いない。いわゆる意思決定論やリーダーシップ論を超えた、画期的な人間行動論である。