リハビリテーションに奇跡はない、しかし進歩はある──「この手足はなぜ動かないのか」。身体にのみ目を向けた旧来の運動療法は、脳卒中片麻痺患者の回復への期待に応えることができず、敗北を重ねてきた。損傷しているのが神経回路網なら、治療すべきは脳であり、「中枢神経系」の再生をはかるべきである。イタリアで産声をあげた認知運動療法の確かな歩みは、ここに始まった。すべては人間再生のために。
リハビリテーションに奇跡はない、しかし進歩はある。
脳神経システムの再構築により運動麻痺の克服と人間再生をめざす
画期的療法の実践と未来を身体論や脳科学の成果を駆使して描く。