戦争・抑留体験をカンヴァスにぶつけた香月泰男の芸術とその生涯。 一生を絵を描くことに捧げた画家、香月泰男。第二次大戦後のシベリア抑留から生還後は、故郷である山口県三隅の自然からモチーフをとるいっぽうで、シベリアでの捕虜体験を描きつづけます。それらは「シベリヤ・シリーズ」として、多くの人々の共鳴をよびました。本書は、画家の生涯を振り返りながら、彼のバラエティーあふれる作品を紹介します。故郷への思い、家族への思いを作品にぶつけた香月泰男の軌跡をたどる1冊。