共同体のしがらみを脱し、個の確立に向け疾走してきた近代。この近代の果てに現出したのは異質な他者の排除と自閉的な共同性への閉じこもり…。国境を越えて生きる今日、個人の能力の開花と両立する共同体は可能なのか。地域社会や国家、家族の現在を見つめ、祭り、ボランティア活動を訪ね、他者との共生の可能性を探る。