坂本龍馬が西郷隆盛と歴史的対面を果たしていた幕末、若き侍たちが荒れ狂う波涛の海を命をかけて渡った。薩摩藩の命で西を目指したのは俊英十五人と秘密使節四人の十九人。海外列強の前に日本の将来を按じた薩摩藩は、新しい時代を担う者を育てるべく彼らを海外に派遣した。海外渡航禁止の時代、まさにその行為は命がけであった。著者渾身の傑作感動巨編。