なぜ安保世代、団塊の世代は彼の思想に魅せられたのか?なぜ共闘者との訣別を恐れず、「孤独」を貫きとおせたのか?彼が貫いた思想の原則とはどこからくるのか?その誠実さゆえに「代償」としてなくてはならなかったものはなにか?その思想にはどんな意義があり、私たちはなにを受け継げばよいのか?吉本思想の「世界的同時代性」は、ほんとうに理解されているのか?大いなる影響と敬意を認めつつ、新たな思想の展開を試みる著者による、二一世紀に向けたスリリングな挑戦!本書によってはじめて「戦後思想の巨人」の思想の深さを知ることができる。