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  • 著者井上法子 東直子
  • 出版社書肆侃侃房
  • ISBN9784863852235
  • 発行2016年6月

永遠でないほうの火

【言葉が奏でる究極の結晶】 とうめいな水の底に光る幻影は、 深い祈りが集めた光なのだと思う。 (東 直子)

[自選短歌五首] どんなにか疲れただろうたましいを支えつづけてその観覧車

月を洗えば月のにおいにさいなまれ夏のすべての雨うつくしい

煮えたぎる鍋を見すえて だいじょうぶ これは永遠でないほうの火

ふいに雨 そう、運命はつまずいて、翡翠のようにかみさまはひとり

ぼくを呼んでごらんよ花の、灯のもとに尊くてもかならず逢いに行くさ

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