若くして才能を謳われたが反戦画家の烙印を押され、以後画壇から孤立しながらも独自な画境を追求した阿部合成-。親友太宰治との出会い、シベリア抑留体験、無頼派的な生と恋の苦悩、メキシコでの飛躍、そして早すぎた死…。戦中戦後の日本社会の矛盾と苦闘しつづけた生涯と、芸術精神の真実に迫る待望の評伝。書下し作品。