本書は、エリクソンの、人生の最晩年に自分の人生はこれでよかったと思えるように生きることが、最も幸福な生き方であると言い、そのために人生の最早期の乳児期に、母親をどれだけ充分に信じることができるように育てられるかということが、不可欠にといってよいほど重要なことであるという、考えに共感し、そのようなことの真実を臨床活動の中で確認し続けてきた経験に基づいて、求められるままに各地の勉強会などで著者が語ってきたものをまとめたものである。